朝起きたら頭が枕の上にない!睡眠の質を落とす原因とは
公開日:2023/06/15 最終更新日:2023/04/28
良質な睡眠は健康状態に影響しやすいとされています。しかし、上手に睡眠をとることは意外と難しいという方も多いのではないでしょうか。朝起きたときに、枕以外の場所に頭がある事例は多くあります。
その際、自然と身体へ負荷をかけてしまい、良質な睡眠とはいえません。この記事を参考にしながら、良質な睡眠をとるための工夫を学びましょう。
睡眠の質が落ちる原因は主に3つ
まずは、安眠を妨げる原因を理解しましょう。さりげなく日常で癖づいていることや、少しの意識で変えられることを3つ紹介します。
日光・照明
身体と光の関係性は、とても密になっています。上手に日光や照明との関りができないと、睡眠の質が落ちてしまいます。安眠を得るには、朝の段階で脳から目覚めることが重要です。
寝起きに日光をあびることで「セロトニン」というホルモンが分泌され、脳が目覚めます。しかし、脳が起きないと「メラトニン」が出続けます。メラトニンは眠気を誘うホルモンなので、体内時計を整えるために一度リセットが必要です。
そこで、朝の日光によりセロトニンを分泌させます。セロトニンはメラトニンを抑制することが可能です。しかし、メラトニンは再分泌するホルモンなので、睡眠時間にあてはめると体内時計リズムが整います。
目安としては、日光をあびたときから14時間後とされているため意識してみましょう。注意点としては、就寝前のスマートフォンやパソコンなどの使用は厳禁です。画面のブルーライトは、メラトニンを減らす影響があります。せっかくコントロールした体内時計リズムを妨害してしまうので、意識しましょう。
寝室環境
寝室の快適さが維持できていなければ、ストレスがたまる一方です。温度や湿度、音や照明などで、不快感があると熟睡できません。とくに、日本は季節によって温度と湿度の落差があるため、空調へのこだわりは必要です。
また、無音で静かな状態、もしくはヒーリングミュージックなど、聴覚的なリラックスも意識するとよいでしょう。さらに、アロマで嗅覚から落ちつく空間をつくることもおすすめです。
ストレス
仕事や人間関係、家庭問題など、現代は誰しもストレスを抱えています。ストレスがたまると交感神経が優位にはたらき、緊張状態になります。疲れているのに眠れないときの原因です。
そこで、睡眠には副交感神経のはたらきを促す必要があります。副交感神経のはたらきを高めるには、軽い運動や身体をあたためること、趣味などで心からリラックスすることがよいとされます。
ストレスを感じたときは、意識的に楽しくなることや、幸せをかんじることをしてみましょう。副交感神経が正常にはたらくことで、睡眠の質を高めます。
睡眠の質が落ちるとどうなるのか
無意識のうちに睡眠の質が落ちていることもあるでしょう。毎日の蓄積が身体に影響することもあります。ここでは、睡眠の質が落ちたときの弊害を解説します。
病気への影響
まず、免疫力の低下が起きるため、風邪などにより健康面が損なわれます。また、生活習慣病への影響が大きく、高血圧・糖尿病・動脈硬化になりやすい状態です。さらにガンにもかかりやすく、進行がはやい傾向があります。
将来の健康状態も意識して、睡眠の質を高めることが重要です。
メンタル・脳への影響
寝不足になると、メンタルコントロールがうまくできません。落ち込むことやイライラする状況が続きます。
そこで、うつ病など精神疾患になるリスクもあるでしょう。さらに、記憶力や集中力が低下するため、仕事や車の運転などに悪影響です。生活に支障がでる前に、睡眠の改善をしましょう。
快眠のためにできることとは
ここでは、睡眠の質を高めるコツを紹介します。自身に相性がよいものを、意識的に実行してみましょう。
起床する時間を毎日同じにする
体内時計リズムを正しくつくるために、起床時間を決めましょう。休日でも、平日と同じ時刻に起きます。
ゆっくりしたくなりますが、2時間以上余分に寝てしまうと、逆に翌日の朝がつらくなります。体内時計リズムを壊さない意識をしましょう。
1日3回の食事をする
体内時計リズムを意識すると、食事も重要事項です。朝の食物摂取により、胃腸が活発になります。臓器の活動は体温を上昇させるため、1日のスタートにかかせません。逆に、深夜の食事は、胃腸が休まる暇がなくなり体温が上昇したままになります。
基本的に睡眠時の体温は大きく低下するため、深夜の食事は避けましょう。夕飯を少なめに摂取し、朝・昼で調節する工夫も効果的です。また、刺激が強いものやカフェインなども、夕飯には避けましょう。
寝室の気温・湿度
個人の体感にもよりますが、快適な気温は16℃~26℃とされます。また、湿度は50~60%になります。とくに夏場は、睡眠の質が左右されやすい季節です。熱帯夜ともなると、夜中の外気温が25℃以上になります。
そして室温が28℃をこえると、ストレスになり睡眠の質が低下します。一方冬の場合、室温16℃以下は寒さで寝付けなくなるため、気をつけましょう。空調や加湿・除湿、パジャマや寝具など、体温調整ができることすべてにこだわる必要があります。
明るさ
就寝前の1~2時間前の照明を意識するとよいでしょう。とくに、あたたかみがあり若干暗めの白熱灯は、寝つきがよくなります。また、睡眠中は真っ暗がよいとされ、4ルクス以下が理想です。
感覚としては、モノのかたちがぼんやり認識できる程度になります。しかし、好みによっては間接照明などを使用してもよいでしょう。真っ暗が、不安な場合もあります。その際は、20ルクス程度を選ぶと快適です。
モノの位置や家族の顔が、10メートルほど離れていても判別できる程度になります。そして、起床後に日光をすぐに浴びましょう。日光は、2,500ルクス以上でかなり刺激があります。そのため、目を覚ますのに最適です。
まとめ
良質な睡眠は、さまざまな視点で工夫が必要です。少しの意識で、健康や効率的な活動を手に入れられるため、ぜひ取り入れてみましょう。また、寝具へのこだわりをもつことも重要です。
とくに、枕選びに気をつかうと良質な睡眠がとれます。仕事の影響などで、体内時計リズムを整えることが難しいときは、ぜひ相性のよい枕探しをしてみましょう。枕でも、健康面を意識することが可能です。
とくに、朝起きたときに枕から頭が落ちている方は、枕に注目しましょう。そして、ストレスは安眠の敵なので、無理をせずにできることだけするのがおすすめです。ぜひ、個人の生活にフィットした改善方法を選びましょう。